家を建てるとき、建てた後、数年後、さらに十数年後、ライフスタイルって変わるもの。
もちろん夢いっぱいで、おうちを建てるわけです。
そのおうちで、家族がそれぞれ、成長し、幸せな毎日を過ごす。
それって、本当に幸せで、ありがたいこと。
前回は、変化するライフスタイルに対応しやすい家づくりって、どんなことができるかな?という点を、考えてみました。
今回は、今後、おそらく直面することが多くなる(なっている)であろう、高齢化や介護などについて少しふれてみます。
「住み慣れた自分の家で過ごしたい」きっと皆の願いでしょう。
先を見越しておくことも重要
年齢が若い、健康の状態、などであれば、あまり先のことを考えないで、住宅を求めることも少なくはないと思います。
しかしながら、何があるか、わからないというのも事実。
まずは、高齢化に限らず、例えば、ケガをしてしまった場合を想定するとします。
- 階段がきつい
- 段差でつまづく
- 2階の寝室はつらいから、治るまで1階で過ごす
ケガをして、療養中にさらに転倒してしまったら、目も当てられません。
ケガに限らず、体調不良時など、生活しやすい環境を作っておくのも重要です。
あまりにデザインにこりすぎて、日常生活には、ちょっと?なんてことにならない程度に、素敵な家づくりを楽しみたいですね。
高齢化に備えて、設計段階から考えておきたい点
では、設計段階から考えられる対応としては、どんなことがあるのか、あげてみます。
- 玄関スロープ、上がり框の高さ
- バリアフリー、手すりの設置、なるべく段差を作らない
- 在宅介護の場合、目の届きやすい、リビングと隣接タイプの居室(和室もしくは洋室)
- トイレの設置場所
- 洗面台、お風呂の設置場所
- 尺モジュール、メーターモジュール、の検討
- ドアか引き戸か、ドアの場合の開閉方向、車イスでの出入りや、通りやすさの考慮
- ドアや引き戸を開けた時の、有効開口寸法
- 廊下や階段の幅
- 階段(室内・外構)に昇降機を設置する場合など、幅の確保
- 将来的にエレベーターを設置する場合の、スペースの確保
- その他、適材適所の収納スペース
とくに新築時は、設計段階からの、綿密な計画をおすすめします。
依頼先の担当者と、できるだけ詳しく相談することが重要です。
※ただし、今では、介護用品、補助用具なども、様々そろってきています、簡易に補える部分もありますので、心配しすぎることもないのかもしれません。いずれにせよ、お金のかかることでもあります、初期コストをかけるのか、市町村のリフォーム支援金などを利用するなど、考えておくのも大事でしょう。
福祉住環境コーディネーターなど、介護などに、精通された方に教えてもらえると、より安心ですね。
住み慣れた家で過ごしたい
日常生活の中でも、ふとした時、こんなことを思うことはありませんか。
外出先や、仕事から帰り、家に入った瞬間の、ほっとする瞬間。
旅行やちょっとしたお出掛けが、大好きでも、家に帰ると、やっぱりほっとしちゃいます。
- やっぱり、家が一番いい
- 落ち着く
だから、「できれば住み慣れた自分の家で過ごしたい」と願うことに、つながるのでしょう。
特に、高齢者に限らずとも、入院生活が続いた場合など。
他にも、ご近所にお友達がいる、慣れた環境が変わることで、ストレスにつながるなどのパターンもありますね。
子供に一緒に暮らすよう求められても、ギリギリまで、子供から見た場合の、いわゆる実家で、年老いた親が暮らしているようなことも、聞きますね。
- 家に帰りたい
- トイレは自分で行きたい
- 簡単な食事なら、自分で用意したい
- 留守番程度なら、一人でも大丈夫
- 周りに迷惑をかけたくない
少なからず、最低限、生活に困らない程度の、自分のことは、なるべく自分でやりたい。
きっと、大半の人がそう思うのだろうなと、思います。
だからこそ、変化するライフスタイルに、柔軟に対応できる家づくりが、大切なのだと思います。
安心しておうちで過ごすために
安心して、おうちで過ごす
そうでないときも、あるかもしれません
状況は、人それぞれ、環境も人それぞれ、線引きや、正解は、ないのかもしれません
でも、どんな時でも、家とは、
家族が、そこに暮らす人が、
「快適な生活を送るための拠点的なもの」「圧倒的な存在」なのでしょう。
ずっと元気でおうちを楽しめる人生って、幸せ。
工夫に工夫を重ね、より快適な住まいづくりを。
そして、長~く大事に愛される住まいを。
話が、少しふかぼりになってしまいましたが、願いをこめて。
以上、「変化するライフスタイルに柔軟に対応できる家づくり(高齢化)」でした。